【南米ゴキブリ】一部地域でデュビアの帰化が報じられた件について

おもちゃのゴキブリデュビア

こんにちは、はえおーです。

 

今月初め、デュビアが日本の一部地域で帰化した可能性があるというニュース記事が出ました。

 

(下記ニュース記事リンク)

YAHOO!ニュース 南米ゴキブリを野外で確認(2021/2/1)

 

ちょっとこの事について簡単にまとめたものと、日頃デュビアの繁殖を行っている自分なりの考察を記事にしたいと思います。

 

思った以上に文字数が多くなってしまって見辛い記事になってしまいましたが、

よろしければお付き合い下さい。

 

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デュビアの帰化が報じられた件

 

 

まずニュース記事についてです。

 

記事を簡単に要約すると、千葉県のとある地域に日本に生息しないはずの”アルゼンチンモリゴキブリ”、所謂”デュビア”が野外で発見されたという内容です。

千葉県には港湾がある為、国外から輸入した貨物コンテナなどから国内に紛れ込んだ可能性があります。

しかし今回の情報をまとめてみると、発見場所近くにプラスチック容器が発見された事から人為的に放出された可能性が高いと考えられてるようです。

 

真偽の程は分かりませんが、人為的に放されたとすると非常に残念な話です。

 

デュビアはペットローチとして扱われたりもしますが、主にエキゾチックアニマル系の生き餌として利用される事が多いです。

要は私のような爬虫類飼育者などがペットの餌としてよく扱う昆虫です。

 

それが人為的に放されたという事は、恐らく放した人もまた自分と同じようなエキゾチックアニマルの飼育者だった可能性が高いわけです。

 

昨今は持て余したペットを野外に棄てるという行為をよく取り沙汰され、爬虫類に限らず動物飼育者のモラルが問題視されています。

ただでさえ爬虫類を飼育するという事自体、世間にはまだまだ浸透しておらず白い目で見られる事も多い世の中です。

自分を含めほとんどの爬虫類飼育者の方は、こういった問題が自分達の首を一番絞める事を理解しているので細心の注意を払って扱っている事と思います。

そういった中でこういう問題が起きてしまった事は本当に残念です。

 

特に今回のような日本国内に元々生息していない生物を野外に放すというのは、そこの生態系にも大きな影響を与える可能性が高い為、絶対にやってはいけません

仮にデュビアの帰化が問題視され規制が掛かってしまったとしたら、デュビアを餌として利用している爬虫類飼育者界隈にも多大な影響が出てくるかと思われます。

 

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デュビアは日本では帰化出来ない?

 

さて、今回の件はデュビアを扱っている方達に少なからず波紋があったと思います。

 

もちろん生物を遺棄するというモラル面の問題もありますが、もう一つ日本の野外で帰化したと思われる個体の存在が正式に判明した事についてです。

今までも「デュビアらしきゴキブリを野外で見かけた」という話はありましたが、どこまで真実味があるのか、割と半信半疑で終わる事が多かった気がします。

 

というのも、そもそもデュビアは日本の環境には順応出来ないのでは?とされる説があったからです。

 

日本の気候・気温

 

その理由の一つが日本の気候です

 

デュビアは”アルゼンチンモリゴキブリ”と和名に表記されてるように、南米産のゴキブリです。

南米に生息する生物が、日本の寒い冬を越冬出来るのか?というものです。

また、デュビアは湿度に弱い一面も持っているので、多湿になる梅雨時期も耐えられるかどうかという疑問もありました。

 

そこでまず名前についている「アルゼンチン」の気温について調べてみました。

 

アルゼンチンは上下に伸びた地形で、南北間で約3,000㌔以上離れているとされ地域の寒暖差が激しいようです。

そして”首都ブエノスアイレス”の年間平均気温は約17.7℃前後、年間平均最高気温は22.5℃前後、年間平均最低気温は13℃前後との事でした。

一番寒くなる時期が7月で、月平均最低気温が7℃前後だそうです。

降水量は日本より少ないようですが、湿度が常に低いわけでもなく70%↑になる事もあるようです。

 

ちなみにアルゼンチンの最南端にある”ウシュアイア”という地域が特に寒さが厳しいようで、年間平均気温は約5.8℃前後、年間平均最高気温は9.9℃前後、年間平均最低気温は2℃前後で、7月の月平均最低気温が-1.4℃前後との事です。

 

次に「千葉県」の気温です。

 

千葉県の年間平均気温は約15.7℃前後、年間最高気温は19.6℃前後、年間最低気温は12.3℃前後で、最も気温の低い1月の最低気温が1.9℃だそうです。

また湿度ですが、一番高くなる時期で約80%程との事です。

 

 

こうして見比べてみると、ブエノスアイレスのほうが全体的な気温は高いのが分かりますが、千葉県もそれほど気温が低いわけではない事が分かります。

1月に気温が約2℃程まで落ち込みますが、これは平均気温ではなく最も気温が下がった一時的な数値なので、時間が経てば温度は上がります。

ちなみに千葉県の1月の平均気温は5.7℃、最高気温は9.8℃となっています。

 

デュビアを飼育・繁殖している身からすると、1月の千葉県の気温はデュビアにとっては厳しいようにも感じますが、多少熱源がある場所に移動すれば越冬も可能なような気がしますね。

 

またアルゼンチンでも湿度が高くなる事はあるようで、2021/2/17現在の湿度を調べてみると湿度83%を記録していました。

継続的ではないと思いますが、現地でもこの位まで湿度が上がる事を考えると日本の湿度にもある程度は耐えれそうな気がします。

 

現地の気候を考慮すると地域にはよりますが、日本の比較的暖かい地域であればデュビアが帰化する可能性は十分あるように感じます

 

捕食者・天敵の存在

 

もう一つはデュビアを捕食する天敵の存在です。

 

デュビアを扱った事ある人なら分かる事なのですが、デュビアは日本のゴキブリに比べて動きが明らかに遅いです。

同じ餌用ローチとして有名な”レッドローチ”と比べても差は歴然です。

 

また元々餌用として輸入されただけあって、多くの種類の生物の餌になります。

パッと思いつく所で、猫やネズミ、イタチの仲間などの哺乳類、トカゲやカエルなどの爬虫類・両生類、アロワナなど大型魚、クモやムカデなどの節足動物などなど。

 

幅広い動物の餌になる存在です。

 

またデュビアは成長が遅めで、一回の産卵で約30匹程度、成虫になるまでに約半年程掛かります。

 

日本にも多種多様な野生動物が生息する中で、動きが緩慢で成長の遅いデュビアが果たして生存競争に勝てるのか?という疑問です。

 

正直こればかりは何とも言えません。

 

あくまで主観ですが、数匹が野外に逃げだしたとしてもまず天敵に捕食されて終わるような気はします。

しかしデュビアとてゴキブリ、その生命力の強さは繁殖者として体感済みです。

今回人為的に放たれたとしたら、一体どれだけの匹数が棄てたのでしょうかね・・・。

 

はえおー
はえおー

”アメリカザリガニ”のように、わずか数十匹が逃げたのを皮切りに今日まで大繁殖した例もあります。

 

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本ニュース記事に対しての違和感

 

今回のニュース記事を拝見した時に、個人的に「ん?」っと思う所がありました。

色々なデジタル新聞から記事にされてるあたり、信憑性は疑うまでも無いのですが、何となく疑問というか違和感を感じた部分があります。

最後にそれをちょっと話して終わりたいと思います。

 

(あくまで主観的な疑問であって、調査結果を否定するものではありません)

 

画像の撮影・提供日

 

ニュース記事を見てみると、コンクリートブロックの中で密集するデュビアの画像があります。

 

そして画像説明を見てみると、提供日が2018/4月となっています。

つまりこの画像が撮られたのは今から約3年程前という事になります。

という事は、約3年前には千葉県でデュビアの存在が野外で確認されてた訳です。

何故その時にすぐ発表せずに、3年後の今になって発表したのかなと。

 

生態系への影響や、害虫になる恐れがあるという注意換気をするのであれば、早くに発表したほうが野外遺棄への抑止力にもなると思うのですが。。。

 

自分の記憶の中では、”ヒアリ”や”セアカゴケグモ”が日本に侵入したときにはすぐにマスコミに取り上げられ話題になったと思います。

何故デュビアの発表は発見から3年も遅くなってしまったのか・・・。何か配慮のようなものがあったのでしょうか?

はえおー
はえおー

ヒアリとセアカゴケグモの発表が早かったのは、人に直接的な被害が出る可能性があり特定外来生物に指定されているから、というのはあるかもしれませんが。。。

 

 

コンクリートブロック内の様子

 

画像のコンクリートブロック内を見ると、結構な数のデュビアが確認出来ます。

 

というか見事にデュビアしか居ません。

 

屋外でこれだけ節足動物が密集しているような状況なら、天敵やワラジムシやダンゴムシなどの他の節足動物が一緒に居ても良さそうな気がします。

それにブロックも苔や土が付着している様子も無く、屋外にあったにしてはそれほど劣化しているようにも見えない、割と綺麗な状態です。

 

それとこれは感覚的な話になってしまうんですが、画像には大・中・小と様々なサイズのデュビアが集まってます。

成虫も数匹居るのが確認出来ます。

成長の早さには個体差がありますが、これだけ異なるサイズのデュビアが一部分に密集してるという事は何度も産卵されてる、と考えられます。

 

自分の繁殖環境と照らし合わせて見てみた感覚だと、日中のブロック内にこれだけの数が居れば、付近周辺にもかなりの数のデュビアが居るんじゃないでしょうか。

この記事画像を見ると、これだけの数のデュビアが発見された!という意思が伝わってきますが、正直こんなもんじゃないと思います。

 

その辺の怪しい所を探せばワサワサ出てきてもおかしくないような気がしました。

 


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今回のニュース記事はデュビア繁殖をしている自分にとっては、インパクトの強い記事内容でした。

生態系への影響がまだ不明という事で、今後どのような流れになっていくかは分かりませんが、規制されない事を色々な意味で願うばかりです。

また、デュビアが日本に帰化してしまう事が判明した以上、より一層デュビア管理を徹底していきたいと思います。

 

※糞は一度冷凍してから廃棄しています。

 

願わくば、今後こういったニュース記事が出てこない事を祈ります。

では、また。

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