【業界初⁉】”ファン付き”上部型ヒーター「ファンヒータートップ S」の使用感について

雑記

こんにちは、はえおーです。

 

冬真っただ中の寒さ厳しき折、皆さまには無事お元気にてお過ごしでしょうか?

特にこの時期の夜間冷え込みには、我々飼育者にとっても大切なペット爬虫類達にとっても骨身に染みる寒さが続いておりますね((´д)) ブルブル

 

そしてそんな寒さからペット達を守ってくれるありがたい存在が、各種ペット用の保温ヒーター。

”パネル型ヒーター”、”ケーブル型ヒーター”、”保温球型”と様々なタイプが存在します。

 

中でも個人的によく利用しているヒーターといえば、ケージ上部に設置するだけでケージ内全体を暖める事が出来る”上部型ヒーター”です。

上部ヒーターはサーモスタットと併用するのが基本になりますが、両方揃えてしまえばお手軽に温度管理が出来るので非常に重宝しています。

 

 

そして今回そんな便利な上部ヒーター群に、新たな新商品が追加されたとの事で早速購入してみました!

 

それがコチラ!!

 

”株式会社ビバリア”より販売された「ファンヒータートップ」です!

 

 

これで国内販売されている上部型ヒーターは「暖突」、「ヒーティングトップ」、「ヒュドラヒート」に続き、この「ファンヒータートップ」と実に4つのラインナップが揃った事となりました。

 

購入の選択肢が増えたのは嬉しい事ですが、反面どれが良いのか悩ましくもありますよね。

そこで今回このファンヒータートップ」を使用してみた所感なんかを記事にしてみたので、上部型ヒーターにご興味ある方は是非参考にしてみて下さい!

 

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製品の特徴について

 

まずこの商品、注目すべきは何と言ってもその名の通り”ファン”が内蔵されている点です
(※上記画像の3つ横に並んだ穴が通風口となってます)

遠赤外線によって温まった空気をファンの送風に乗せる事で、効率良くケージ内部を暖めてくれる作りになっているようです。

 

またファンのみ作動させることも可能となっており、寒い時期はヒーター+ファンを、逆に暑い夏場なんかはファンのみを起動する、という器用な使い方も出来るようになっています。

ちなみにSサイズのファン風量は、ヒーター本体より約5~6㎝下部辺りから手の平に風を感じる位の風量でした。

※この位の距離から風を感じる事が出来ます。

 

使用方法としては”ケージ上部にそのまま直接置く”か、または”ケージ内部に吊り下げるか”の2種類で、基本的にその他の設置方法(※横付けや上向き底面設置など)は推奨されておりません。

はえおー
はえおー

ケージ内部吊り下げ専用の”暖突”、ケージ上部直置き専用の”ヒーティングトップ”、そのどちらの設置も可能な”ファンヒータートップ”、それ以外にも様々な設置が可能な”ヒュドラヒート”と、設置一つとっても各商品の特色がありますね。

 

そしてサイズなんですが、2025年1月時点で取り扱っているのは”S”と”L”のみとなっており中間にあたる”M”サイズは販売されてないようです。

 

ちなみにSとLのスペックを見比べてみた所、

  • S=約18.0×12.0×2.9cm・消費電力10W
  • L=約37.0×22.0×2.9cm・消費電力46W

やはりというかサイズや消費電力に大きな差がありまして、現状ではLサイズクラスを運用出来る環境も予定も無かったので、今回はとりあえずSサイズを購入してみる事にしました。

はえおー
はえおー

購入したものは”S”サイズのみですので、本記事の情報・所感は「ファンヒータートップS」に限定した感想になります!

 

※Sサイズはご覧の通りの手の平サイズ

 

ここで一つ気になったのが消費電力数なんですけど、Sサイズの10wって他の各上部型ヒーターと比較しても低い方で、恐らく上部ヒーターの中では最低消費電力なると思います。

電気料金的にはW数が低い方が省エネで有難いわけですが、10wの発熱効果や保温能力というのはどの程度なものなのか、少し気になる所でもあります。

ちなみに商品表記を見た限りでは、45㎝ケージ以上を推奨されています。

 

※1日使用(12時間稼働想定)で光熱費たった約4円は十分魅力的

 

これまでの経験上、45㎝~60㎝程度のケージサイズに対しては”M”サイズクラス相当のW数(おおよそ30w前後)が無いと保温効果が追い付かない事が多いです。

はえおー
はえおー

ううむ、ファン付きだからこれまでよりも低い消費電力でも大丈夫な作りになってたりするのか……な…?

 

そこで気になりましたので、手持ちの45サイズ相当のケージを使用してちょっとした実験を行ってみる事にしました。

 

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保温能力の検証実験

 

使用するケージは「パンテオン4535」で本体サイズは”W45.5×D30.5×H35.0”

前面のガラス戸と底面以外のガラス面には断熱材を外部から貼り付けています。

そして上記画像の様に、①ケージ上部より高さ約半分側面箇所に1つ、②ヒーター真下の底面箇所に1つ、③ケージ内隅箇所に一つ、と計3地点に温度センサーを設置して温度変化を見る事にしました。

 

・AM12:00~検証開始(部屋内温度約23℃

※AM12:00時点

(※各温度計は、”画像右上=①高さ約半分側面箇所”・”画像右下=②底面真下箇所”・”画像左=③真下範囲外のケージ内隅箇所”にそれぞれセンサー設置したものです)

約6時間経過後…(PM18:00頃・部屋内温度約21℃)

※PM18:00時点

 

PM18:00時点で部屋内温度が約21℃程度まで下がっていた為、AM12:00時点よりも底面部分に設置したセンサーは低く表示されています。

この時点で、高さ約半分側面箇所は約3℃上昇、ヒーター真下底面箇所は0.4℃上昇、ケージの隅に設置個所は部屋内の温度とほぼ同等となりました。

 

ここで念の為、パンテオンWH4535の高さが35㎝と推奨表記よりも5㎝程高い作りになっているので、高さ約23㎝のマリーナ水槽(W30.5×D18×H23.0)で再度検証してみる事に。

 

 

各センサーは先程とほぼ同様、水槽内部高さ約半分の側面箇所に一つ、ヒーター真下底面箇所に一つ、そしてもう一つは部屋内温度と比較する為に水槽外に一つ設置してみます。

(※温度計の各センサー箇所は、上=①高さ約半分箇所・真ん中=②底面箇所)

約2時間経過後…

 

水槽外部温度が21.9℃に対して、高さ約半分(約11.5㎝)側面部は約3.2℃上昇、②ヒーター真下底面部は約1.1℃上昇という結果になりました。

はえおー
はえおー

パンテオンとマリーナ水槽で高さの違いあるのにも関わらず温度差がそこまで大きく出なかったのは、恐らく時期的に床がかなり冷えていた為だと思われます。

 

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ファンヒータートップSの所感

 

さてここまで「ファンヒータートップSの特徴と実際の保温能力」を見てきました。

そしてそれを踏まえた上で個人的な所感を言うならば、

 

 

この製品一つで温度管理出来るケージは結構限られるんじゃないかなという印象です。

 

 

やはり10wで45㎝~ケージサイズの保温はかなり厳しいんじゃないでしょうか。。。

 

上部型ヒーターというのはスポット的なヒーターと違い、ケージ内全体を保温管理するものです

それ故、必然的にメインヒーターとしての使用が大前提になるので保温効果の性能力は最重要項目になります。

ヒーターとファンの2WAY方式や、少ない消費電力で運用出来る点は確かに魅力的ですが、中型ケージ以上に使用する保温ヒーターとしては力不足を感じるというのが正直な感想です

 

※ケージ内部に吊り下げて検証したりもしましたが、温度に大きな違いはありませんでした。

 

以上を踏まえて自分なりに製品の有効活用を模索した結果、メーカー推奨と食い違ってしまって恐縮なのですが、”ファンヒータートップS”は45㎝以上では無く、むしろそれよりもっと小型のケージでこそ真価を発揮する製品なのではないかなと思います。

 

特にケージの高さに関しては検証結果を見るに、高さ20㎝前後のケージが適正に思えます。

例として、「レプテリア Low」シリーズや「ヒュドラケース 3120」なんかが候補に挙がりそうです。

 

 

他にもこの手のサイズは多数のメーカーから似たようなケージが販売されていますので、どれにするかは好みで選んでもらって良いかと思います。

はえおー
はえおー

ただ選ぶ際の注意点として、天面メッシュ網部分に「ファンヒータートップS」(w18㎝×D12㎝)をしっかり設置できるケージを選ぶ(ケージ上部の全体サイズでは無い点に注意!)と、内部設置も視野に入れるなら天面開閉がスライド式でないもの、そして電源コードを通す穴があるものを選んで下さい!

 

実はこれ位小型なケージサイズになってくると、他製品の上部型ヒーターでは少々使い辛くなってきます。

理由として、”ケージサイズに対して上部ヒーターの保温効果が高くなり過ぎてしまう(高温になり過ぎる)可能性があるから”です。

 

そして上部ヒーターをサーモスタットで温度管理していたとしても、サーモスタットは温度感知センサーが設定温度に達した時点で通電を切るだけであって、ヒーターの発熱温度を調整する訳ではありません。

その為、サーモが有ろうが無かろうがヒーター発熱時は相応の高温がケージ内に放射されるわけで、背の低いケージで使用すると放射された高温がケージ全体に広まってしまう危険性があります

 

その点”ファンヒータートップS”であればそこまで強い発熱量ではない上に、ファンによる送風で暖かい空気とそうでない空気が混ざりあって底面にぶつかり、ケージ全体へと流れていくので生体への負担も軽めです。

また30㎝以下の小型ケージの多くは爬虫類ケージと違い、天面以外は全てガラス面で囲われており通気性を気にしない作りになっています。

その為どうしてもケージ内の空気がこもりがちになりますが、ファンヒータートップSを使用する事で空気循環が起きる事を期待できます

高湿度を好む生体には多少の工夫が必要になるかもしれませんが、標準的な湿度を好むレオパや乾燥を好む生体群には大きなメリットになり得そうですね。

 

 

という訳で今回は新しく販売された”上部型ヒーター”「ファンヒータートップS」の個人的な所感を書かせて頂きました!

保温用ヒーターとしては少し使い所が限られそうな感じではありましたが、使い方次第では他社製品の上部型ヒーターには真似出来ない運用や可能性が秘められてそうですねw

 

この記事が少しでもヒーター選びの参考になれば幸いです。

 

はえおー
はえおー

今回記事に載せた検証結果はあくまで私の環境下で検証した際に出た数値です。その為絶対的なものではなく、他の環境下に於いても同様になるとは限りませんのでくれぐれも一つの目安程度にご参考下さい。

 

まだまだ寒い時期が続きますが、ペット達と一緒に共に乗り切っていきましょう!:(´꒳` ):

では、また!!

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