【ヘビ】爬虫類飼育の日常管理に於ける『脱走』について気を付けるべき事

鍵を開けたケージ 雑記

こんにちは、はえおーです。

 

ペットを飼育する際、飼い主には様々な責任やルールが生じます。

中でも絶対に防がなければならないルールの中に、ペットを逃がさないというものがあります。

意図的にペットを逃がしたものは論外ですが、これは意図せずしてペットが逃げ出してしまった場合も含まれます。

 

爬虫類は”人に馴れはしても懐かない生き物”です。

 

一部の例外を除いて、自らの意思で飼い主の元に帰ってくる事はまずありません。

もし爬虫類に苦手意識を持った方がその逃げ出したペットを見たら、そのイメージや先入観から想像以上の大騒ぎになる可能性があります。

 

今回はそんな騒ぎにならないよう、普段から脱走されないよう気を付けるべきなどを中心にお話したいと思います。

 

これから爬虫類を初めて飼育される方には特に読んでほしい内容となってます。

良ければぜひお付き合い下さい。

 

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脱走されてしまう要因とは

 

爬虫類が脱走してしまう原因はいくつかあります。

中でも多いのが以下の3点です。

 

  1. 鍵の付いた専用ケージで飼育していない。
  2. 生体に対して用意したケージが適切でない。
  3. 気の緩みによる飼育管理ミス。

 

今まで自分を含め、脱走された人の経験談を聞くと大抵上記のどれかです。

 

まず、たまに目にするのが爬虫類を専用ケージで飼育せずに、ガラス水槽に網蓋を被せて飼育している環境です。

ミズガメなど壁面を登る事のない種であれば問題ありませんが、ヘビやヤモリ等は要注意です。

特にヘビは見かけ以上に力が強く、重しを乗っけていたとしても押しのけてしまう事があります。

飼育している個体について、知識や飼育経験が乏しいのであればおススメ出来ません。

 

爬虫類専用ケージで飼育しましょう

 

爬虫類の飼育に慣れていない方は、初期費用が多少掛かったとしても”爬虫類専用ケージ”で飼育する事を強くおススメします。

 

爬虫類専用ケージの多くは、開閉扉に脱走防止用の鍵が付いています

また、上部は柔軟性に優れるメッシュ素材である事が多く、ツメ等でしっかり固定出来ます。

強度的にも相当大型になる種でない限り、ケージ自体を破壊される事も少ないです。

 

以前に私がおススメする爬虫類ケージの記事を書いてますので、良ければそちらも参考にしてみて下さい。

 

 

次に脱走される要因の一つに、ケージの仕様が飼育する生体に適してない”場合です。

 

これは様々なケースが考えられます。

 

例えば、小型のヘビ類のサイズによってはケージの飼育機器用のコード穴などからヘビが抜け出してしまう事があります。

ヘビは「脱走の名人」と呼ばれる位、信じられない程小さな隙間から脱走します。

こういった場合は、しっかりと隙間をテープ等で塞いだりと手を加える必要があります

 

他にも力が強く大型になる爬虫類を、強度不十分なケージで飼育した場合などです。

大型のトカゲ類やイグアナ等は非常に力が強く、何かの拍子で興奮してケージガラス面に体当たりしたり尻尾を振り回すと、強度の低いガラスなんかは簡単に割れてしまいます

こういった種は既存のメーカー製の爬虫類ケージでは手に余ることが多く、特注の専用ケージなどが最終的に必須だったりします。

 

生体に適した飼育ケージを

 

爬虫類と一口で言っても様々な種が居ます。

 

自分が飼育する爬虫類はどんな特性を持っているのか?

力は強いのか大型化するのか壁は登れるのか等々、

 

しっかりとその特性を理解して飼育する必要があります。

そうすれば自ずとどういった飼育ケージが適しているのか、分かってくると思います。

 

先に例に挙げた小型ヘビの件ですが、ヘビの成長は早いもので半年もすればそれなりのサイズになります。

それまでは”レプタイルボックス”や”大型の昆虫ケース”のような、隙間の無いケージを利用するのも一つの手になります。

成長に伴い胴体回りが太くなり、コード穴に潜れない位になったら専用ケージに引っ越してもらう訳です。

 

分からなければアドバイスをもらって

 

どういったケージが飼育するペットに適しているか分からない場合は、専門ショップの店員さんや飼育経験者にアドバイスを聞くのがおススメです。

特にショップ店員さんは経験豊富な方が多いので、飼育する種に対してどういったケージを選べばいいのか、実体験に基づいて教えてくれます。

信憑性の高いアドバイスですので、もし分からない事があればどんどん聞いてみて下さい。

 

※ヤモリのような吸盤はありませんが、取っ掛かりがあればレオパも普通に登ります。

 

最後に最も多いであろう、脱走の要因として考えられるのが”怠慢による飼育管理ミス”です。

 

具体的には、飼育ケージの鍵の掛け忘れや、生体をケージ外に出した際に目を離したりする事です。

これは飼育に慣れ始めた頃に多く起きます。

 

恥ずかしながら、少し自分の話をさせて頂きます。

 

私は初めに”テキサスラットスネーク”の飼育を始め、どんどんヘビの魅力に魅せられ次に”カラスヘビ”の飼育を始めました。

このブログでも何度も紹介したヘビ達です。

 

初めのテキサスラットスネークは初のヘビ飼育という事もあり、様々な楽しい刺激のある中でもしっかりと脱走の危機感を持って管理していました。

次にカラスヘビを迎えた時、もちろん適当な気持ちで管理していた訳ではないですが、既にヘビを飼育しているという経験や自負もあってか、危機感が初めよりも薄れてたんだと思います。

 

そう、一度カラスヘビに脱走されたんです。

 

原因は単純なもので、前日餌を与えた際に鍵を掛け忘れていたでした。

今思い返しても何故鍵を掛け忘れたのか分からないのですが、きっと脱走されるかもしれないという危機感の低下やヘビ飼育に慣れた事による過信があったんだと思います。

幸いにしてカラスヘビは屋外に出ることなく室内で発見出来ましたが、ケージ内にヘビが居ないと分かった瞬間に血の気が引いた感覚だけはよく覚えています。

 

飼育慣れによる過信は禁物!

 

以来私はケージを開けた時、閉める際に必ず鍵を掛けたか確認するようになりました。

また、普段から夜寝る前や朝出かける前に必ず生体の様子を見て、ついでにケージの鍵も確認するようにしています。

 

同じ作業が繰り返されると人はそれに慣れてしまい、無意識の内に手間を省くようになります。

そうして危機管理意識が薄れていく事が生体脱走の引き金になる事は珍しくありません。

 

冒頭でも言いましたが、爬虫類は自らの意思で飼い主の元に帰ってくる事は無いです。

逃げた後に屋外にでも出られたら一巻の終わりです。

自分の場合はただ運が良かっただけです。

 

こんな経験をしてしまった自分が言うのもなんですが、飼育慣れした時こそ気を付けて下さい。

生体の脱走というのは、飼い主にもペットにも不幸な結果を招く事になる事を肝にしっかり銘じておく事が重要です。

 

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万一脱走されたら

 

しかし世の中に絶対はありません。

残念ながら意図せず脱走が起きてしまう事もあります。

そんな時はどうするか?

 

周囲を徹底的に探す

 

まずは生体が屋外に出れる状況だったかどうかを把握する事です。

屋外に出る事が出来ない環境だったのであれば、ほぼ屋内の何処かにいるはずです。

もし屋外に出れるチャンスが生体にあったとしても、まずケージを置いている室内やその周辺を徹底的に探してみて下さい。

 

爬虫類は合理的な生き物です

 

人間の思考のように、やった、外に出れる!自由だぁ!!なんて考えは落ち合わせていません。

屋外に出る必要があれば出ますし、出る必要が無ければ出ません。

夜行性であれば夜中暗くなるまで近くの物影にそっと隠れている事もありますし、ヘビなんかは温かい空間や体がすっぽり入るような場所に隠れている事も珍しくありません。

実際脱走されたヘビの発見例は、”冷蔵庫の下”だったり”パソコン内部”、屋外でも”エアコン室外機の下”など、あまり遠くに行ってない事が多いようです。

 

はえおー
はえおー

私の場合は、押し入れの中のすのこの下でした。

 

それでもどうしても見つからない場合は周囲に報告・相談しましょう

 

非難は避けられないかもしれませんが、黙ってて何かしら被害が出てしまうよりはずっとマシです。

周囲の協力を得て一刻も早く事態の解決に図るべきです。

 

普段から人慣れさせておく

 

あまり考えたくはありませんが、脱走された時の事を想定するとやはり普段からある程度は人慣れさせておいた方が良いと個人的には考えます。

 

もし見つかった際に人慣れしていれば誰かに発見されても必要以上に逃げないかもしれないですし、捕獲する際に暴れて人にケガを負わしたりする事無く無事に保護されるかもしれません。

期待できる程の差はほぼ無いかもしれませんが、こういった非常事態な状況を少しでも緩和出来るかもしれないのであれば、私は必要な要素じゃないかと思います。

 

ハンドリング等で爬虫類とスキンシップを図る事の是非や考え方は人それぞれです。

きっとこの先も正確な答えが出る事は無いでしょう。

 

しかし飼育動物として迎え入れた瞬間、その爬虫類は飼い主のペットになります。

自然下ではなく、ヒトの生活圏で暮らす事になるのです。

そんなヒトが中心な生活圏でのペットとしての生き方を、飼い主が歩み寄りしっかり示していくのもペット爬虫類飼育の一つの形なのでは、と個人的には考えます。

 

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最後に

 

ここ最近TVやSNSなどで、ニシキヘビが飼い主不在時に飼育ケージをこじ開け、開けていた窓から外に脱走してしまった、というニュースが取り沙汰されています。

 

大型になるニシキヘビで人を襲った事例もあることから、ペットの脱走案件としては近年稀に見る大騒動に発展してしまいました。

その余波からか、今後はより一層の規制強化を望む声や動きがあるようです。

残念ではありますが、これは仕方の無い事だと思います。

 

爬虫類に抵抗が無い人や若しくは好きな人と、爬虫類を知らない人や嫌いな人との視点は全く異なります

爬虫類好きからすれば可愛いレオパやニシアフも、爬虫類が嫌いな人からすれば嫌悪の対象でしかありません。

 

「爬虫類を飼育する」という事は、マイノリティな事だと自覚した上で飼育に臨むべきです。

その上で飼育者としての責務をしっかり果たしていく事が重要かと思います。

 

人と爬虫類、そして飼い主とペットとして、付かず離れずの良好な関係を築いていきたいですね。

では、また。

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