【ビタミンA・D3】レオパの餌に必要な栄養素とサプリメントについて【カルシウム・リン】

手乗りレオパ ヒョウモントカゲモドキ

こんにちは、はえおーです。

 

去年お迎えしたレオパこと「ハルク」ですが、元気に餌をガツガツ食べてくれて体重も以前と比べて順調に増えてきました。

 

 

餌は主に自家繁殖しているデュビアを与えているのですが、そのまま与えるだけでは栄養バランス的に良くないとされるので、サプリメントを塗してから与えています。

 

 

※ダスティングを行った餌用デュビア

 

昨今ではレオパなど昆虫食の爬虫類には餌にサプリメント塗す、通称ダスティングを行うのが普通となってきました。

その他にも、餌となる昆虫に高栄養価の餌を与えて、餌質を高めてから生き餌として与えるガットローディングなんかも有名です。

 

※オリジナルの配合飼料の他、野菜や果物をバランス良く与えます。

 

どちらも栄養不足から起こる病気を未然に防ぐ為に行います。

私自身、餌と栄養の重要性はある程度は理解しているつもりです。

しかし詳しい内容は恥ずかしながら、ぼんやりとしか理解してませんでした。

 

はえおー
はえおー

カルシウムとリンは比率が重要なんだっけ…?あとは、ビタミンは取りすぎると害になるとかなんとか…。。。(汗

 

そこで今回は勉強の為にも、レオパと栄養素の関係について自分なりに調べて記事にしてみる事にしました。

ほとんど自分の為に書いたような記事で恐縮ですが、知識を共有したい方はぜひぜひ、ご覧になっていって下さいね!

 

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レオパに必要な栄養素とは

 

まず結論から言って、レオパに限らず爬虫類に必要な栄養素というのは明確には解明されていないようです。

 

解明されていると言えるのは、ヒトや家畜として飼養される動物・実験動物などで、ペットとして飼育されている動物に限ると、イヌ・ネコ位みたいです。

 

はえおー
はえおー

まだまだ爬虫類の生体解明には時間が掛かりそうですね。

 

しかしこのままでは何にもならないので、一通り調べて分かった事を順に書いていきたいと思います。

 

ひとまずレオパは野生下では主に昆虫を主食にしてるとされます。

ですので、まずは昆虫を摂食する栄養素として考えていきたいと思います。

 

まずレオパの餌として代表的なものといえば、コオロギ類ワーム類ローチ類が一般的です。

どれも人為的に繁殖されて、通年生き餌として入手出来るものですね。

ワーム類は栄養に偏りがあるものが多いとされる中、コオロギ類やローチ類は比較的栄養のバランスはそこまで悪くないそうです。

しかし、それでもこれらの生き餌をそのまま与えるだけでは、レオパに必要な栄養素は足りてないとされています。

 

その足りない栄養素として代表的なものがカルシウムです。

 

特にベビーからの1~2年は成長に必要なカルシウム要求量が多い為、そのまま与えるだけでは成長障害が出る可能性が非常に高いと言われています。

 

そこで足りないカルシウムを補う為に、サプリメントが必要となる訳ですね。

初めにこのカルシウム関係に焦点を当ててみたいと思います。

 

骨の形成に必要な栄養素は以下の3つです。

  • カルシウム
  • リン
  • ビタミンD

それぞれどのような栄養素なのか、順にみていきたいと思います。

 

カルシウム

 

骨の形成に欠かせないミネラルの一つとされてます。

一般的に骨は体内の99%のカルシウムを蓄えているそうです。

爬虫類にとってもそうなのかは不明ですが、骨の形成には重要な栄養素であると考えられます。

 

成長期は骨の形成が著しい為に特にカルシウムが必要になります。

通常与える餌用の昆虫だけでは、成長に要求されるカルシウムは不足します。

そこでサプリメントでカルシウムを補うというのは先程説明した通りです。

 

しかし、ただカルシウムだけを多量に与えても骨の形成にはほとんど効果が無い、とされています。

その理由は、カルシウムは主に小腸で吸収されるそうなのですが、しっかりと吸収させるには次に説明するビタミンD3が必要不可欠となるからです。

 

ビタミンD3

 

カルシウムの代謝・吸収を助ける栄養素、それがビタミンD3です。

 

これが無いと、いくらカルシウムを取りこんでも体内に吸収されず体外に排出されていってしまうそうです。

またビタミンDはそれ以外にも様々な有益作用があるとされています。

 

このビタミンDをレオパに摂取させる主な方法は2つです。

  •  紫外線(UVB)を浴びさせて皮膚内で合成させる。
  •  餌にサプリメント(ビタミンD3)を添加して摂食させる。

 

紫外線を浴びてビタミンD3を生成するのは他の爬虫類にも良く見られる行動ですね。

 

しかしレオパは夜行性の為か、太陽に見立てたUVBライトを照射してビタミンD3を生成させるのは効率的では無いとされてるようです。

その為、主に後者のサプリメントでビタミンD3を補う形が一般的とされています。

 

はえおー
はえおー

ちなみに夜行性といえど、野生下では多少なりとも日光からの紫外線を浴びてる可能性はあるそうです。飼育下に於いて、レオパに紫外線が不要とされる明確な理由は分かりませんでした。

 

ただし、気を付けなければいけない点があります。

それはビタミンDというのは、脂溶性ビタミンに分類されるそうで、基本的に尿などで排出されず体内に蓄積する性質を持っています。

その為、過剰に摂取させると様々な肝機能障害を引き起こす原因になってしまう栄養素でもあるので注意が必要です。

 

リン

 

リンはカルシウムと共に、骨の形成に必要なミネラルとされてます。

 

しかしリンはカルシウム以上に多量に摂取すると、カルシウムの吸収を阻害してしまという性質を持ち併せているとされてます。

 

はえおー
はえおー

推測ですが、恐らくヒトと同様で吸収される前にリンと結合してしまい、小腸で吸収されにくくなるのかもしれません。

 

その為、カルシウムとリンの比率をサプリメントで調整する事が重要で、リクガメを除く一般的な爬虫類飼育に於いては、カルシウム:リンに対して、1:1もしくは、2:1位の割合が望ましいとされてます。

レオパ飼育で主に与えるであろう昆虫はこのカルシウムとリンの比率が偏っている為、必ずサプリメントによるカルシウム添加を行わなければならないとされてます。

 

カルシウム・リン・ビタミンD、それぞれの関係のまとめ

 

簡単にまとめてみます。

 

  1. 昆虫食であるレオパは、そのまま昆虫を与えているだけでは飼育下では代謝による骨の疾患(クル病など)になりやすい。
  2. 特に成長期は成長に伴う、骨の形成にカルシウムが多量に必要。またリンとの割合調整の為にもサプリメントで人為的に栄養を補う必要がある。
  3. そしてカルシウムの吸収にはビタミンD3が欠かせない為、同時にビタミンD3もサプリメントによって摂食させなければならない。
  4. ただし、ビタミンD3は過剰摂取障害が起こるので与え過ぎに注意が必要。

 

といった感じでしょうか。

 

これら3つの栄養素の相互関係はこれら以外にも、様々な健康状態に起因していると思いますが、現状はっきりしている事が上記の内容となります。

ビタミンD3に関して、レオパの成長期はカルシウム要求量が高いので、ビタミンD3を定期的に与えた方が良いとする意見もあります。過剰摂取による障害よりも、カルシウム不足による骨疾患障害の方が圧倒的に多いのが理由だとされています。

 

また、その他の栄養素でビタミンDと同様に栄養素として必要ではあるものの、過剰摂取障害が起き得る栄養素があったので紹介します。

 

ビタミンA

 

総合ビタミン剤に含まれている、ビタミンDと同じ脂溶性ビタミンです。

 

ビタミンAが欠乏すると瞼や目に異常がでたり、他にも様々な障害が引き起こされるとされています。

そしてビタミンA(レチノール)も脂溶性で体内に残る為、過剰摂取障害が起こるそうです。

 

ただ、総合ビタミン剤の種類によってレチノールとして含まれているものと、βカロテンとして含まれているものに分かれるそうです。

βカロテンとはプロビタミンAとも呼ばれる、ビタミンAの前駆体を指すそうです。

そしてこのβカロテンは、身体の中でビタミンAが不足すると必要な分だけビタミンAに変換されるそうで、過剰摂取障害になる事はあまり無いそうです。

 

ただし、このβカロテンをビタミンAに変換出来る生物と出来ない生物とがいるそうで、基本的に完全な肉食動物(ネコなど)は変換出来ない、もしくは変換効率が低いとされてる事です。

 

では昆虫食であるレオパは変換出来るのかどうか?

 

結論から言ってレオパは変換能力があるそうです。

 

詳しい内容は下記PDFファイルに記載されてましたので、興味がある方は見てみて下さい。

参考文献:爬虫類におけるβ-カロテン摂取と肝臓のビタミン A 貯蔵 2019/3/2受付 東京慈恵会医科大学臨床検査医学講座

 

その為、摂取させるのならば危険度の低いβカロテンが含まれているビタミン剤が良さそうなのですが、1点だけ注意点があります。

それはヒトに限った話になりますが、βカロテン全てがビタミンAに変換される訳では無いらしく、βカロテンのビタミンA変換効率はそこまで高くないんだそうです。

爬虫類であるレオパがどれだけの変換効率なのかは分かりませんが、ヒトと同様な可能性もありますし、もしかしたらそれ以上かもしれません。

いずれにせよ、与える量には注意をはらう必要があると言えそうです。

 

その他の栄養素と人工フード

 

上で紹介した以外にもビタミンB・C群やナトリウムや亜鉛、マンガンなどのミネラル群など、まだまだ多数の栄養素が存在します。

しかし情報が少なく、どの栄養素がどの程度レオパに必要とされるのかは分かりませんでした。

 

ちなみに配合飼料のレオパフードなどは、バランス良く栄養が取れるように配合されてるので栄養不足になりづらいそうです。

もしレオパフードに餌付いてくれたのなら、ある程度は安心出来るといえるかもしれません。

 

 

ただし他の餌と併用して与える際は注意が必要です

 

それは配合飼料は元々全ての栄養素がレオパに必要な分配合されてるので、それと平行して他の餌も与えると、前述した脂溶性ビタミンなどのような栄養素の過剰摂取になる可能性がある事です。

栄養価が高い餌を与える時には、他の餌との配分なども考慮しつつ与えていく必要がありそうです。

 

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終わりと飼育書の紹介

 

以上が今回調べてみて分かった栄養素と病気の関係でした。

 

今回調べて思ったのは、やはり爬虫類の情報は少ないという事です。

クル病などの代表的な疾患対策などは比較的情報として調べる事が出来ましたが、その他の疾患と栄養素の関係はまだまだ分からない事だらけでした。

 

現時点で爬虫類の健康状態をしっかり維持するのに必要なのは、飼育者がしっかり生体管理し、いち早く異変に気づく事のような気がします。

日頃与える餌にダスティングやガットローディングを行う事、飼育環境をしっかり構築しつつ生体観察をし、トラブルを未然に予防する事が大切だと改めて思いました。

 

※ハンドリングの是非は以前から言われている事ですが、昨今はハンドリングしたからこそ事前に気付ける異常もあるとされています。

 

また、この度レオパ飼育を開始するにあたり手元にある飼育書が古い物ばかりだったので、とある飼育書を新しく購入していたのですが非常に内容が良く出来ていると感じた飼育書だったのでご紹介致します。

 

 

こちらの本は、爬虫類専門の動物病院で有名な「レプタイルクリニック」の院長である小家山医師が著者となっている、レオパ専門の飼育書です。

 

最近のレオパの飼育本というと、モルフの種類や繁殖がメインであまり飼育方法や病気に深掘りされて無い事が多いのですが、こちらの本は飼育方法や生体への接し方、またレオパの病気や症例、対処方法などが主に書かれています

爬虫類の専門医が出された本という事で信憑性も非常に高いですし、また専門的でありながらも初心者や素人にも分かるように解説されています。

お値段は少しお高めでしたが、レオパを飼育するなら一冊持っておいて損は無い飼育書だと思います。

良ろしければ検討してみて下さい。

 

何か生体に不安や異常を感じた時に、病気やトラブルの対処方法が記載されてる信頼出来る本が手元にあるってすごい心強いですよ!

では、また!

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